むし歯を削った部分を埋める素材が進歩しており、現在では「キャドカム(CAD/CAM)冠」というハイブリッド素材が保険適用(一部の歯)になっています。従来は、治療に使用するつめ物やかぶせ物の素材は金属の銀がメインで、その治療工程も手間がかかっていました。いわゆる銀歯は見た目がいまひとつである上に、金属アレルギーの患者さまには使用できないなど難点もありながら、長いこと保険治療で採用されていました。
しかし、キャドカム冠では、コンピューターが患部治療に必要なものを設計、製作するので、診察してからすぐにスピード治療が可能です。天然歯に近い強度もあり、何よりも白い歯を実現できる点がメリットです。トータルではセラミックなどの保険外素材には劣りますが、金属アレルギーもなく、保険治療の範囲内では手軽で優れた素材といえるでしょう。
また、根管治療の際にマイクロスコープ(80倍までの拡大可能)を使うことで、従来なら難しかった細部の治療が容易になりました。治療の精度や可能性が高まる一方で、患者さまの負担は軽くなります。もちろん、歯周病治療などにも活用しています。